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見沼たんぼの見所紹介

〜旧大宮市の見沼代用水西縁周辺〜


小野 達二

 旧大宮市の中央部よりやや東側に、見沼代用水西縁と芝川がほぼ平行して大宮台地を東西に振り分けて貫流しています。JR宇都宮線の北方から自治医科大学付属大宮医療センターの南方まで、かなり広域の緑地帯が続いています。

 この誌面では、水田を含む低湿地と斜面林の豊かな自然、由緒深い史跡の集中する市民の森から大宮第二公園までのコースを紹介します。(次の略図参照)

土呂自然の森

 
見沼代用水西縁の西側に隣接する斜面林。旧大宮市みどり課管理、大宮みどり愛護会のボランティアで保全。裾にある2本のケンポナシの大木が見事。膨らんだ果柄をかじるとナシの味がします。
見沼代用水西縁 コンクリート3面舗装の放水路となって、水色は良いが動植物は育たなくなりました。周辺の土壌は乾燥とアルカリ化が進み、在来の植物は育ちにくくなり、カントウタンポポ圏からセイヨウタンポポ圏に変わりました。
市民の森 ゴミの集積場を埋め立てて造成した旧大宮市公園課管理の都市公園。武蔵野の面影を残す雑木林、百種余りの花木、リスの森、展示温室、芝生広場など、市民の憩いの場としてどこでも自由に散策できます。入場はすべて無料です。
見沼2丁目緑地・鷲山橋緑地 ヤマボウシ・ヤマハギはじめ野生の植物を主体に造成した緑地。旧大宮市みどり課管理。大宮みどり愛護会のボランティアで保全。
鷲神社 地元大和田町1丁目・2丁目の鎮守さま。社宝として見沼龍神の笛があったといわれます。ケヤキとムクノキ、サカキとヒサカキ、ヒノキとサワラなど日本人の暮らしと文化に深く関わってきた樹木が多い。種子が羽根突きの玉になるムクロジもあります。
芝川 川の本字巛のように曲がりくねり変化に富む川の原形が残っています。家庭雑排水の流入で汚れていますが、ヨシ群集と伏流水によって、ある程度の水質浄化もあり溶存酸素が多い。コイ科の魚影が濃く、水辺のヨシ群集が多様な生き物の生存を保障しています。
大和田2丁目緑地 芝川東側の斜面林。旧大宮市みどり課・公園課管理、大宮みどり愛護会のボランティアで保全。大宮台地を形成する関東ローム層の断面が見られます。
大和田陣屋跡・一等三角補点 岩付城と寿能城の間に陣取った家屋敷の跡で、高さ3mの土塁が残り、鬱蒼としたシラカシの屋敷林で囲まれています。近くに一等三角補点があり、海抜▲18.6mで、旧大宮市内の最高地点です。
大和田緑地公園 2㌶近くある芝川東側の斜面林。旧大宮市みどり課管理、大宮みどり愛護会のボランティアで保全。私たちの4年間の下草刈りによって、明るい落葉広葉樹林となり、キンラン・シュンラン・ワニグチソウといった絶滅危惧種が自然復元。
大宮第二公園 埼玉県営の開放的な都市公園。早春はウメ、初夏はハナショウブなど四季それぞれに花木や草花が観賞できます。公園内の緑化指導センターでは、”緑の教室”で花の緑に関わる多様なイベントを行っています。
寿能城跡 旧大宮市唯一の城跡で、埼玉県の史跡に指定されています。戦国時代の岩付城の出城跡ですが、物見櫓の跡地に当時の城主潮田出羽守資忠をまつる石碑があるだけです。
コース内の生き物 私たちの確認では、生息または飛来の野鳥:81種、自生の樹木:96種、生息の哺乳類:ホンドイタチ、ホンドタヌキ、ホンドモグラなど。
このコースに関わる問合せ先

[自然観察大宮フレンド・大宮みどり愛護会] ℡(048)683−1764・小野 達二

 ○…コース全般の案内、自然観察、みどり保全のボランティア

[(財)埼玉県公園緑地協会緑化指導センター] ℡(048)645−9605

 ○…大宮第二公園の案内、”緑の教室”の開催日程

[さいたま市見沼グリーンセンター]

 ○…市民の森の案内、見沼グリーンセンターの会場使用

 

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